さて、キマリスヴィダールの制作に入るまえに途中になっていたAT-STを仕上げます。
今回は、コテコテの汚し仕上げで。
尚且つやったことのないチッピングにチャレンジしてみました。
チッピング(塗装剥がれ)の技法といえば、筆やスポンジで描く方法がまずひとつ。
塗膜をナイフで切って描いていく方法もありますね。
そして、下地を塗って次に整髪料(ケープなど)、最後に機体色を塗って、水で塗らした筆で機体色を剥がしていく方法もあります。これは中層に吹いた整髪料が水溶性であること(水に溶けないと洗っても落ちなくて困るよねw)を利用して、上層の機体色を中層ごと溶かし削る技法。
今回やってみたのはこの中層の整髪料の変わりにアクリル塗料を吹く技法です。
タミヤのアクリル塗料はすべての塗料ではありませんが、エアブラシで吹いた後、液体燃料(アルコールランプとかで使うやつ)で湿らせた筆で触ってやると塗料が隅に寄ってちょうどいい塩梅の埃表現になります。いわゆる「アルコール落とし」という技法ですね。
この「アルコール落とし」の応用である「アルコール剥がし」をやってみようというのが今回の主題でございます。
まずは下地塗装。
ラッカーのジャーマングレーを吹きました。おおざっぱですw
続いて吹いたのはタミヤアクリルの「バフ」。アルコール落としの定番色です。
希釈はアクリル溶剤と水を半々使って行いました。
そして最後にラッカーの機体色を。クレオスのライトグレーFS36495を使いました。
ある程度乾いたらアルコールをつけた筆で軽くなでていきます。
なかなか剥がれないときはこすったりしました。
脚の一本のチッピングが終わった状態です。
僕の感触としてはケープ剥がしよりもコントロールがしやすい感じ。
あと、バフがいい感じを出してくれます。剥がれた部分と剥がれていない部分の境目とか周辺にいい塩梅で馴染んでくれる。剥がれが浮かない感じがGOOD!
チッピング終了。楽しい作業でした^^
最後に塗る層は適切な厚みがあるのかな、と思いました。厚すぎるとなかなか剥がれません。
また、アルコール落としのときは時間が経つとなかなか塗料が散らないので、吹いては落とすという作業をちょこちょこと繰り返すのですが、アルコール剥がしのときは時間の経過はそれほど大きな問題ではないようです。ただ、数日放置したあと剥がれるのか、という実験はしていませんが・・・。
スポンジによるスタンピングは手軽で、小さな模型にも使える利点があるのでいいのですが、僕は平面のチッピングをするときにどこにスタンプするか、とっても悩みます。
そういう意味ではこの技法はとっても利用価値があるなぁと感じました。
さて、チッピングの実験はここまでにしてフィルタリングとウェザリングです。
あとで思ったのですが、ウェザリングの後にチッピングのほうが良かったかもしれません^^;
まあ、どっちでもいいということで話を進めますw
まずはウェザリングカラーのグランドブラウンとフィルタリキッドのシェードブルーを混ぜて、暗部をフィルタリングしてみました。
緑の機体ではないので青でフィルタリングするのはいかがなものかと思いましたw
だけど、全部のウェザリングが終わったときに色に深みが出たような気がして結果オーライ?
さて、ここからウェザリング。
まずはグランドブラウンを使ってピンウォッシュ。
ピン回りやモールド、いろんなフチにランダムにグランドブラウンを置いて、溶剤で拭き取ったりにじませたりしました。
続いて、グランドブラウンとサンディウォッシュを混ぜたもので雨だれ表現。
濃いめの塗料を置いて、うっすら溶剤の染みた平筆で上から下へやさしく撫でました。
ちょっとやりすぎ。
今度は埃の表現。
サンディウォッシュとマルチグレーとマルチホワイトを混ぜたものを使いました。
雨だれとは逆に今度は下から上方向に。下にちょっと残しつつ撫でていきました。塗料を残した部分が埃がたまったところっていうイメージで。
次にウェザリングペーストを使って泥汚れの表現。
泥が飛沫したようなところは実際に筆をピッと弾いて飛ばしています。いわゆるスプラッシングってやつ。
オイル染みはグランドブラウンとウェザリングペーストのウェットクリアーを混ぜたもので。ここはちょっとアレだったんで後ほど修正しました。
ウェットクリアーは泥汚れの濡れた感じを表現するのにもすっごく便利です^^
ひとまずの完成♪
しかし、翌朝、嫁様とめっこさんに見てもらったところ「行儀の良すぎる汚れだ」とのダメ出しを受け、「これでどうっすか?」っていうのを5回くらいやってやっとオーケーをいただきましたw
そんな修正を加えての完成画像はまた次回。ではでは~♪
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